この数年、世界的にみて東京都内の不動産投資熱が高騰していることはご存知のことだろう。
最近、街でよく外国人の姿を目にする機会が増えたと感じる人も少なくないのではないだろうか。
「治安の良さ」や「経済の安定性」などの様々な要因が重なり、観光・ビジネス・投資などで多くの可能性に満ちている都市と言えるからだ。
東京の不動産市場の国際化は需要側だけではない!
世界中の海外投資家達が日本の不動産を買いたいと、需要が高まる一方、供給面でも大きな変化が起きている。
それは海外の不動産会社が販売する、日本国内の物件売り上げが急激に伸びていることだ。
当然の話だが、不動産投資の購入層が国際化しているということは不動産販売側も国際化していくといえる。
海外の不動産購入者のニーズを知ってる海外の不動産会社がニーズを的確捉え、売り上げを伸ばしているのである。
では日本と海外の不動産会社がどのような販売形式の違いがあるのだろうか?
人種の多様性への対応力の違い
島国で独自の文化を育んできた日本。
独自の技術力や人間性が世界的に評価され、日本は世界経済において現在のポジションを確立してきたといえる。
また、先日のイギリスのEU離脱のようなことが起きた時でも、その独自の経済圏があることで、世界の日本経済に対する安心感はますます高まっている。
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しかし、皮肉にもその独自性が不動産投資市場においてリスクにもなっていることをご存知であろうか?
経済の独自性は悪く言うと閉鎖的といえるからだ。
国際化が叫ばれている昨今において、需要側の国際化が進んでくるとそのニーズを捉えきれない日本の不動産会社は競争に負けてしまうからだ。
日本の資産を外国人同士で売り買いされていくことは不動産業界だけに留まらず、日本経済全体に影響するであろう。
高級マンション建築における経験値の差
日本と海外の不動産会社の大きな違いの一つとして、マンション作りの考え方の違いが挙げられる。
日本の高級マンションは大手デベロッパーが自社の特徴が前面に出るような形で他者との差別化を図っている。
「よく似たマンションを別の街で見かけて、不動産会社を確認したらやっぱり同じ会社のマンションだったなんてことは経験ないだろうか?
これは生産コストを下げたり、自社のブランド訴求という意味では効果的と言える。
しかし、海外の不動産会社は違う。
人種やその土地の環境に合わせたマンション作りをしてきた背景があり、多様なニーズに合わせたマンション作りが必要になってくる。
こうしたマンション作りの経験値の差が、ニーズの多様化していく中、日本の不動産会社が不利になっていくのは時間の問題であろう。
まだまだ加速するであろう国内不動産の国際化
日本の高級マンション市場はまさに群雄割拠といえる。
なぜなら、世界の大都市と比べて圧倒的に安いという点が挙げられる。
一概には言い切れないが、同じ金額でロンドンやニューヨーク、香港といった都市と比べると2倍から3倍の広さの物件が東京では買えるという。
実際に六本木の分譲マンションで成約の半分近くが外国人という話もあるくらいだ。アジアの富裕層に次に住宅がほしい場所を尋ねると、きまって「TOKYO」という回答になる。
最後に全日本国民に!!
日本の経済が国際化していくことは決して悪いことだけではないのが、国際競争という面で一刻も早く対処していかなければならないアンチテーゼを、この不動産投資市場からも感じることができるのだ。
どんな業界の仕事でもこの危機意識を持つことが重要で、自分の将来にも大きく影響してくるかもしれないのだ。