日本は、男女ともに世界随一の寿命を誇る長寿社会ですが、公的年金で豊かな老後を送ることは望みが薄い状況です。
老後の生活を心配せずに長生きするためには、貯蓄に頼らずに安定した収入を確保することが有効です。
ローンを利用すれば、実はサラリーマンにも大きな武器がある
不動産の資産価値を担保にローンで購入資金を調達して、毎月の家賃収入を返済に充てていけば、手元資金の支出なしに資産形成をして、返済がおわれば名実ともに自分の財産、所有している間はずっと安定収入があり、価格が上がっていれば売却してまとまったお金を手にすることも可能です。
資金調達にあたって、サラリーマンの大きな武器は安定した収入があることです。
金融機関からお金を借りるときに審査の対象となるのは返済能力ですが、これには、収入からの返済が可能かどうかと、万一返済が滞った場合に、担保となっている資産を売却して回収することができるかの二点があります。
担保となっている資産の売却は、時価の変動によって上がることも下がることもあるので、あくまでも最終手段、原則は収入から返済をすることが可能かどうかがポイントになります。
会社経営や個人事業者は、大きな成功をすることもありますが業績不振や多額の経費や損失を出すこともある一方、サラリーマンは、給与という安定収入があるので、ローンの貸し手にとっては安心して貸せる相手です。
物件の担保価値と自らの年収という信用力は、使わなければ目に見えませんが、低金利での資金調達を通じて財産づくりに力を発揮します。
不動産投資における最大のリスクは空室
空室で収入がとだえても、借入の返済や管理費などの必要経費の支出は続きます。
入居者が退去して、次の入居者が決まるまでの間には、原状回復工事の期間と募集を合わせて、最低でも3カ月程度は手元資金で支払うことができるようにしておくと安心です。
そのためには、借入金は少しでも早く返してしまいたい気持ちもありますが、固定の返済額は少なめにして、お金がたまったら繰上げ返済をするように、ローンの返済期間はできるだけ眺めにしておくのが効果的です。
借入には、変動金利と固定金利、元利均等方式と元金均等方式どっちが良いの?
一般的に、長期のリスクを固定化させる固定金利は変動金利より高めになり、繰上げ返済をする際にも割高な手数料を支払います。変動金利にすれば、当面の金利は相対的に低くなりますが、先々金利が上昇するリスクが高くなるので、メリットとデメリットを比較して選択します。
元利均等方式は、毎月一定の金額を返済し、元金の減少によって徐々に金利は減るので、先に行くほど元金の減少ペースが早くなる仕組み、元金均等は、借入の元本を返済回数で割った金額ずつ返済し、利息はこれに上乗せするので、返済金額自体が徐々に減少していく仕組みです。借入金額自体が高額になる不動産の借入では、初期の利息が高額になり、返済の負担が重くなるので、元利均等方式が便利です。
インカムゲインとキャピタルゲインの見極めが勝敗を決める!
投資には、所有している間継続的に入ってくるインカムゲインと、売却など、手放すことによって一時に収入するキャピタルゲインの二種類があります。
不動産におけるインカムゲインは家賃収入、キャピタルゲインは売却益です。
所有している間、多額の家賃収入を得ていても、売却するときに損失が出てしまっては、トータルでの収支メリットは半減してしまいます。相場の変動で、売却によって利益が出ない時は、保有を続けて家賃をもらい続ければ、売らない限り損をすることはありません。
気を付けておきたいのは、価値が上がっていて、売却によって利益が出るときの選択です。価格が上がれば売りたくなりますが、自分の物件が上がっているときには他の物件も値が上がっていると考える必要があります。売ったお金ですぐに別の物件を買うと、せっかくの値上がり益も、他の物件を割高に買うことで効果を失うことになりかねません。
買ったときよりも高い値段で売れた時には、次の投資物件を見つけるまで、お金を使わずに慎重に蓄えておくのも効果的な方法です。
不動産購入のもう一つの目的は、景気の変化に対する備えです。
経済のグローバル化で、例えば円安になると食料品を含む生活費がすべて割高になり、社会全体がインフレになる可能性があります。インフレになると、借入金の額は増えませんが、所有する物件の値段は上がるので、財産から負債の金額を差し引いた実質の価値は高くなります。
投資というと、利益を上げることが目的と考えがちですが、将来のリスクに備えるのも大きな目的の一つです。
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