ポケモンGOの世界的なヒットを受けて、多くの企業がビジネスチャンスだと感じていることだろう。
不動産の世界でも既にポケモンGOに関連したビジネスを始めている。
今回はその事例を紹介するとともに、様々な不動産ビジネスの可能性を探ってみたい。
そもそもポケモンGOってどんなゲーム?
1996年に任天堂より発売され、空前の大ヒットとなった「ポケットモンスター」をベースに、スマートフォンゲームアプリとして2016年7月にアメリカでリリースされた。
スマートフォンの位置情報機能(GPS)を活用し、現実の空間にポケモンが出現し、ユーザーはポケモンを捕まえに街を探索したり、ユーザー同士でのバトルを楽しむというものである。
アメリカでの大ヒットを機に、世界中でリリースされ日本でも瞬く間に社会現象となっている。
肝は「ポケストップ」の設置
ゲームを進める上でユーザーが最も気にするのが「ポケストップ」という、アイテム獲得やレベルアップの経由地点が存在する。
街の至る所にこの「ポケストップ」は存在し、ユーザーは街でポケモン出現を待ちながら、この経由地点に立ち寄るのである。
・某有名ラーメン店の活用事例
この「ポケストップ」はランダムで設置してあるため、たまたま自宅の近くにこの「ポケストップ」があるだけで他のユーザーと比べて優位性が増すのである。
また客商売をする者にとって、この「ポケストップ」にユーザーが集まる特性を活用して集客を狙うということもできるのである。
都内の某有名ラーメン店では開店と同時に店の近くの「ポケストップ」モンスターが集まりやすくなるゲーム上のアイテムをばらまき集客をしているのだ。
・オーストラリアの不動産賃貸ビジネス
オーストラリアの不動産業者で賃貸不動産の広告に「ポケストップ」との距離を提示し始めている事例がある。
この事例を機に日本の不動産賃貸業でも同様の広告が現れ始めている。
・マクドナルドに人が集まる
ゲームユーザーはご存知の事だろうがマクドナルドには、ジムというポケモン同士をバトルさせられるスポットが設置されている。
これはポケモンGOと業務提携を結んで集客を狙うマクドナルドの戦略によるものだ。
これらの事例から学ぶ、不動産投資ビジネスの可能性
今回紹介したのはポケモンGOに特化したビジネスモデルであるが、これまでの不動産価値の基準が大きく変わろうとしているのにお気づきだろうか?
全く不動産価値が無いと思っていた場所でも、世の中の基準が変わるだけで不動産の価値は変動するのである。
ポケモンGOの流行が仮に一過性であっても、この一連の流れは今後の不動産投資ビジネスに大きな意味を持っているのかもしれない。