土地の売却に関わる税金とは?

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contents-62-1不動産の売買には、様々な税金がつきものです。

課税される税金の種類や計算方法、そしてその軽減措置について知っておくことは大切です。

今回は土地の売却に伴う税金に関する情報を挙げてみます。

 

土地の売却には2つの課税がある

土地を売却した時には、2つの税金が発生することを知っておきましょう。

まず1つは印紙税です。

土地を購入した相手との売買契約書を交わしますが、そこに貼る収入印紙のことです。

これは売買の金額に応じて金額は決まっているので、幾ら必要になるのかはすぐに分かります。

もう1つは譲渡所得税と呼ばれるものです。

正確には所得税と住民税とに分かれます。

これは、土地の売却によって生じた売却差益に対して課税される税金なので、利益が生じないか損失となる場合には課税されません。

これまでは損失となれば、他の所得と合算することができました。

けれども平成16年1月1日から基本的には合算できないようになっています。

ただし、条件によっては給与所得などとの合算、あるいは損失額の繰越が可能となります。

その条件に関しては後で述べます。

 

譲渡所得税の計算方法は?

それでは、土地を売却した際に課税される譲渡所得税の計算方法について挙げていきます。

まずは他の税金と同様に、課税所得を算出します。

計算方法は次のようになります。

課税譲渡所得=譲渡所得−特別控除額

細かなことは後で説明するとして、ここから譲渡所得税を算出します。

譲渡所得税額=課税譲渡所得額×税率

税率も条件によって異なるので、後で詳しく説明します。

ここで算出された譲渡所得税額が納付すべき税金となります。

 

土地の売却後には確定申告が必要

土地を売却した場合には、自分で確定申告で申告することが必要となります。

特に売却益が出る場合には、自分で申告しないと後で困ることが色々と出てきます。

税務署は土地の売買については把握しているので、もし確定申告をしなければ「譲渡所得の申告についてのお尋ね」という書面が届くことになります。

これはあくまでも、申告しなかった理由について尋ねるものです。

そして売却益が出ているにも関わらず申告しないでおくと、法定納期限の翌日から税金を完納する日まで、延滞税がかかるようになります。

 

譲渡所得の計算方法

まず最初に、譲渡所得を計算します。

次の式で算出します。

譲渡所得=譲渡収入−譲渡費用−取得費

譲渡収入とは、土地の買主から受け取った売買代金と、固定資産税と都市計画税の精算金を加えます。

何故このような税金を加算するのか疑問が出てきます。

固定資産税と都市計画税は、その年の1月1日における所有者、つまり売主が1年分をまとめて納付することになります。

そのために、土地の所有権が移転してから買主が納付すべき税金を売主が受け取ることになります。

そのために、この売却代金に加算することになるわけです。

次に譲渡費用ですが、これは売却時に直接発生した費用全てとなります。

仲介手数料や登記費用、印紙税や解体費用なども発生すれば加算します。

いわゆる経費というわけです。そして次の取得費ですが、この算出には少しばかり手間がかかります。

 

取得費の計算方法

取得費とは、売却した土地を購入した際に要した費用から、もし建物が建っているならば建物の取得金額から減価償却費相当額を差し引いた金額となります。

ここで見慣れない「減価償却費相当額」という言葉が出てきます。

これは分かりやすく説明すると、建物は購入してから売却するまで劣化するので、その分価値が落ちるというものです。

その計算方法は建物の構造によって異なります。

取得費ですが、まずは土地の取得金額と取得諸費用を加えたものとなります。

取得諸費用は仲介手数料や登記費用、印紙税などとなります。

これは相続した場合、当時の取得費となりますが、あまりに古い場合には詳しい金額が分からないこともあります。

その場合には、譲渡収入の5%とすることになっています。また、取得費が売却代金の5%に満たない場合にも、その5%とすることができます。

 

特別控除額とは

譲渡収入からは、特別控除額と呼ばれる金額を引くことができます。

これは居住用として使用していた土地を譲渡する場合、最大で3,000万円まで控除できるというものです。

「最大」となっているのは、控除によって課税譲渡所得をマイナスにすることはできないからです。

また、条件として居住しなくなった日から3年目の年の12月31日までに譲渡することとなっています。

 

税率について

最後に、課税譲渡所得に掛ける税率ですが、これは土地を所有していた年数によって異なります。

まず所有期間が5年以内の短期譲渡所得と、5年を超える長期譲渡所得とに分かれます。

この期間は、相続や贈与で引き継いだ場合には、前の所有者の所有期間も含みます。

保有期間は譲渡した年の1月1日の時点で判断されます。

税率ですが、短期譲渡期間ならば所得税は30%、住民税は9%となります。

そして長期譲渡期間ならばそれぞれ15%と5%になります。

ただし、平成49年までは所得税に2.1%の復興特別所得税が加わります。

このように所有期間によって税率が異なるのは、短期保有による投機的取引によって地価が不当に上昇することをできる限り抑えるためです。

 

売却損失が出た場合

譲渡所得がマイナスとなった場合、以前のように他の所得と合算することはできなくなっています。

けれども、規定の条件を全て満たすことにより、給与所得など他の所得との損益通算ができます。

条件としては、平成16年1月1日から平成29年12月31日までに、譲渡の年の1月1日において土地の所有期間が5年を超えていること、ローンの借入残高があることなどとなります。

確定申告においては、翌年以降3年以内に繰越控除もできるようになります。

 

節税対策への利用

土地の譲渡所得税を抑える方法として、あえて安く売却する方法があります。

けれども血縁者に安く売却する場合には、厳しいチェックが入るので注意が必要です。

時価よりも低い金額で売却したとなると、その差額を贈与とみなされて贈与税が発生します。

ただし、相続税評価額よりも高い金額であれば相続税は発生しないとの裁判の判決事例があることも節税のための1つのポイントとなります。

 

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